「指を使って数えたらダメだよ」
先日、算数の授業で息子が注意を受けたみたいです。
それを期に「○を書いて足し算する」ことを息子に教えると、計算が早く、正確になりました。
この記事では「足し算ができるようになるコツ」を解説します。
- 子供が足し算でつまずいている
- 指を使わず問題を解いて欲しい
- 勉強の集中力が持たない
という小学校1年生のお子さんをお持ちの方は是非読んでみてください。
今回の目次はこちらです。
なぜ指を使って数えてしまうのか?

まずは「なぜ指を使って数えてしまうのか?」ここから理解しましょう。子供に教える前に大人が理解しましょう。
主に2点あります。
- 数字を順番として認識している
- 指を使ったほうが楽と思っている
順番に解説します。
数字を順番として認識している
今まで1,2,3,4,5…と順番として捉えていたものが、急に「2+3=5」だよ。なんて言われても子供にはわかりません。
当然ですね。子供はまだ「数字を順番として認識している」のです。
つまり「順番を表す記号」に見えているわけです。この意識を変えていかなければなりません。
指を使ったほうが楽と思っている
今まで順番に数字を数えていたので、その延長で指を折って数える。ちょうど指も10本あるし。
当然そういう流れになりますよね。
毎回指を折って数えていては「常に作業を1から行っている」のと一緒です。それは効率が悪いので、足し算を勉強するわけです。
それに指では10を超える数には対応できません。仮に153はどう表現するでしょう?
無理ですよね。これは○を書いて数えることで解決できます。次を見ていきましょう。
○を書いて数えることの意味

次に「○を書いて数えることの意味」を解説します。
- ○は1、10、100に置き換え可能
- 塊として捉える
この2点を理解できることで、足し算が格段に楽になります。
○は1、10、100に置き換え可能
○を1とするも良し、10とするも良し、100とするも良し…
○を置き換えることで、数が大きくなっても対応可能となります。
○○○=3
○○○=30
○○○=300
のように、○は1でも10でも100としても捉えることができます。
数が増えても数えやすい。
塊として捉える
153という数字が出てきたときどのように認識しますか?
100と50と3ですよね。数字は塊として捉えるのが基本です。
最も身近なところではお金がそうなっています。
100円玉×1枚、50円玉×1、1円玉×3枚

大人にとっては当たり前ですが、子供にはまだこの感覚はありません。
なので、「数字を形として捉えること」を教えてあげないといけません。
そのためには○で数えるのが大切なのです。
153を指で表現するのは難しいですよね。
形で捉えれるようになると…
○=100円
○=50円
○○○=3円
大人の頭の中はこうなっているはずです。なので、頭の中で塊を作れるように○を使って訓練していくのです。
順番として捉えるのではなく、塊として捉える。
数字の起源

話は逸れますが、もともと数字なんてものはありませんでした。
物体があり、それを計算するのに都合が良かったので人類が「数字という記号」を作り出したのです。
なので、あくまで形や塊として数字を捉えることが本来の姿なのです。
そろばんも数を形で捉えています。
鳥や魚、けものをとって暮らしていた時代には、大きさをくらべたり数をかぞえたりするのに、縄の結び目を使ったり、棒や木の幹に刻みを入れたりすることなどをして、数を記録しました。これが数の始まりです。
公益社団法人 全国珠算教育連盟「数の始まり」
○を使った足し算

「なぜ○を書いて足し算をするのか」理由がわかったところで、実際に○を使った足し算の練習をしていきます。
順番は以下の通りです。
- ○を数えて計算する
- ○で式をつくる
- 暗記する
- 量をこなす
○を数えて計算する
最初のうちは○を数えて計算しましょう。
2+3=5
○○+○○○=○○○○○
こういう風に○を数えて答えを出します。
問題の下に○を書いて毎回数えましょう。ゆっくり一個一個数えて構いません。
それに慣れてきたら次のステップにいきます。
○で式をつくる
次は○で式を書きましょう。
「りんごが2つあります。あとから3つもらいました。ぜんぶでいくつでしょう?」
○○+○○○=○○○○○
2+3=5
下に数字を書きましょう。
これを繰り返していると「2は○○」「3は○○○」と子供が数字を形として捉えるようになります。
暗記する

数字を形で捉えるようになったら暗記をしましょう。
暗記!?元も子もないな。と思われそうですが、結局は覚えることになるので手っ取り早く覚えさせてしまいましょう。
「○を使った計算」に慣れているので暗記も頭の中に形ができるので定着が良いです。
1+3=4
2+3=5
3+3=6
という風に片方の数字を固定してもう一方の数を上げていきます。
これを繰り返せば子供はスムーズに覚えます。
少し難しそうなら○を書いて数えさせましょう。どんどん○を書いて構いません。
子供の吸収力は半端ではありません。繰り返しているとすぐに覚えます。
量をこなす
暗記をある程度すれば、後は実践あるのみ。量をこなすことで定着が圧倒的に良くなります。
でも、問題になるのが「どうやって量をこなすか」ですよね。
本屋に売ってる紙の教材はつまらなそう…
実際に子供にとってもつまらないと思います。

我が家でも最初のうちはトミカを数えてたりしていましたが、それも飽きてきました。
問題をだす親も大変。
そこで今利用しているのが、進研ゼミ小学講座です。
今はタブレット型になっているので子供が楽しく学べる計算アプリも入っています。
特に計算問題アプリが優秀で、「10になるようにバブルをタッチしよう!」という風に子供が「5+5」や「2+8」など泡をタッチしてどんどん壊していきます。壊した数がポイントとなってアプリ内でメダルが貰えたりします。
子供からしたら全く勉強している感覚はないようで、いつもやりたいやりたいと言ってきます。
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子供に勉強を教えるときのポイント

最後に大切なのが、「学習を嫌いにならないようにする」ことです。
親は教えているとイライラしてしまうでしょう。
「さっきやっただろ」
「こんなのもできないのか」
「集中してやりなさい」
など。こんな風に接しては子供が勉強を嫌いになってしまします。それは避けなければなりません。
ポイントとしては
- 無理にやらせない
- 集中力が切れたら中途半端でも辞める
- 機嫌のいいときに少しだけやる
- 毎日1分、2分でもいいのでやる
です。無理に勉強を押し付けることは絶対してはいけません。
親が自分の感情をコントロールして、子供に勉強をストレスなくさせる腕の見せ所です。
子供だけでなく親も勉強しているのです。この4つのポイントを守れば子供は勉強を嫌いにはなりません。
小学校1年生のうちから基礎を楽しく教えてあげましょう。